歯を抜かない矯正治療とは?メリットと注意点
- astydentalclinic
- 10月27日
- 読了時間: 3分
更新日:10月29日
抜歯しない矯正への関心が高まる理由
大人になってから歯並びが気になり「歯列矯正を受けたい」と考える方は少なくありません。日本ではこれまで、健康な歯を抜いてスペースを作り歯を並べる方法が一般的でした。しかし、近年は「抜歯しない矯正」を希望する方が増えています。
その背景には、
抜歯への心理的な抵抗
長期的に歯列が乱れるリスク
自然な歯をできるだけ残したいという考え方
などがあります。
矯正治療の本来の目的とは
矯正治療の目的は、単に「見た目を整えること」ではありません。歯が持つ本来の機能を最大限に発揮させ、口腔全体の健康を守ることが基本です。
歯の役割と機能
前歯(切歯):食べ物を噛み切り、顎関節の前方運動を導く
犬歯:顎関節の側方運動を導く「レール」として働く
小臼歯:咀嚼や臼磨運動を補助
大臼歯:咀嚼の中心となる
これらがバランスよく機能することで、噛み合わせや全身の健康に良い影響を与えます。
そのため、わたしたちのクリニックでは大人でも歯を抜かない矯正「非抜歯歯列矯正」を基本としています。
本当に抜歯は必要?矯正前に確認すべきこと
便宜抜歯(治療のためにやむを得ず歯を抜く)という考え方はありますが、必ずしも抜歯が必要なわけではありません。治療方針は医師によって異なるため、複数の歯科医院で相談(セカンドオピニオン)を受けることをおすすめします。
マウスピース矯正の注意点
近年人気のあるマウスピース矯正(インビザラインなど)は、目立ちにくく取り外し可能というメリットがあります。しかし、すべての症例に適応できるわけではないため注意が必要です。「自分の症例に合っているか」を確認せずに流行だけで選ぶと、期待した効果が得られない場合もあります。
抜歯しない矯正を可能にする「小児矯正」
歯を抜かない矯正を実現するためには、小児矯正も非常に重要です。小児矯正は、歯の土台である歯槽骨を育て、将来の歯並びの基盤を整える治療です。口は呼吸・嚥下(飲み込み)・唇を閉じる(食べ物の保持)・しゃべる・発音・咀嚼など多くの機能を担っています。これらのバランスが崩れると、歯槽骨の発育不足や歯並びの乱れにつながります。小児矯正では、こうした機能改善を目指すことで、将来抜歯をしなくても済む可能性を高められます。
まとめ|健康な歯を残す矯正治療を選びましょう
歯列矯正を検討している方は、まず「なぜ矯正をするのか」という目的を明確にしましょう。見た目の改善だけでなく、全身の健康に直結する治療であることを忘れてはいけません。
抜歯の必要性はケースバイケース
マウスピース矯正は万能ではない
小児矯正で将来の歯並びを守れる
ご自身やお子様、そして大切な人に、いつまでも健康でいてほしい。そのためには「口は健康の入り口」です。まず口から全身の健康を支えていくことが重要だと考えています。

