歯周病と糖尿病の深い関係
- 5月11日
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「歯周病と糖尿病は関係がある」
このような話を耳にされたことがある方も多いのではないでしょうか。実はこの2つの病気は、非常に密接な関係にある運命共同体のような存在です。
まず、糖尿病とはどんな病気かご存じでしょうか。多くの方がご存じのとおり、糖尿病は生活習慣、特に食事による糖質(炭水化物や砂糖など)の過剰摂取が原因のひとつとされている病気です。加えて、中性脂肪が多い状態や運動不足も発症のリスクになります。
糖尿病になると、血糖値が高くなった状態の血液が、血管の内側からダメージを与えてしまうのです。とくにダメージを受けやすいのが、細胞に酸素や栄養を届ける役割を担う毛細血管です。そのため、放置すると全身にさまざまな問題が起こってしまいます。

ここからが本題です。歯周病と糖尿病、この2つはどう関係しているのでしょうか。
有名なのは、歯周病を放置すると糖尿病が悪化するという事実です。なぜ歯周病が糖尿病を悪化させてしまうのでしょうか。そのメカニズムはこうです。
歯周病が進行すると、口腔内の悪玉菌(いわゆる歯周病菌)が歯ぐきの血管から全身に侵入していきます。これを歯原性菌血症(しげんせいきんけつしょう)と呼びます。
この歯周病が全身に広がることで、体は慢性的な炎症状態になります。しかも、慢性炎症のやっかいな点は、痛みがないまま少しずつ体を蝕んでいくという症状がないところ。
気づかないうちに進行していくのです。
慢性炎症が続くと、血糖値を下げるホルモンインスリンの働きが悪くなっていきます。その結果、体は高血糖の状態を改善しづらくなり、糖尿病がさらに悪化してしまうのです。

「歯周病になるだけで糖尿病になるの?」と驚かれるかもしれませんが、実際にそうした例もあるのです。例えば、生活習慣を改善してもなかなか血糖値(HbA1cなど)が下がらなかった糖尿病の患者さんが、歯周病治療を併せて行ったことで、血糖値の数値が有意に改善したというケースもあります(インスリン抵抗性の改善)。
このように、体の中はすべてつながっています。病気はひとつの部位だけで起きるものではなく、別の臓器や組織とも密接に関係しているのです。人間の体は、血管というネットワークですべてがつながったひとつのシステムだということを改めて感じさせられます。
